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2026.09.04

療育としてのリハビリテーション~具体的な捉え方~

療育としてのリハビリテーションでは、まず個人チェックリストの項目をICF(国際生活機能分類)に対応させて考えます。

  • 心身機能・身体構造: 変形、拘縮、筋緊張、咀嚼・嚥下機能など

  • 活動: 遊び、コミュニケーションなど(食事や排せつの動作自体も含む)

  • 環境因子: 排せつや食事の「介助」(人的なサポートや周囲の環境)

このように全体像を整理することで、真に支援が必要な部分を見出します。

実際の支援アプローチには「感覚統合理論」を用います。感覚統合理論では、子ども自身が「楽しい」と思える活動の提供を重視しており、以下の3つの大切な原則に基づいています。

  1. 感覚は脳の栄養素である
  2. 感覚入力には交通整理が重要である
  3. 感覚統合は積み木を積み上げるように発達する

 

この3つについて以下に、わかりやすく具体的にまとめました。

1. 感覚は脳の栄養素である

「感覚」と聞くと、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の「五感」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかしこれらに加えて、自分の体の位置や動きを感じる「固有受容覚」や、バランスを感じる「前庭覚」という2つの大切な感覚があります。 感覚統合理論を提唱した米国のエアーズ博士は、これら7つの感覚の中でも、特に「触覚」「固有受容覚」「前庭覚」の3つを重要視しています。

2. 感覚入力には「交通整理」が重要である

感覚は脳の栄養素であり、豊かな感覚体験は脳の発達に欠かせません。しかし、ただ感覚を多く与えれば良いというわけではありません。入ってきた感覚情報を適切に処理し、脳へスムーズに届けるための「交通整理(整理統合)」が必要です。

3. 感覚統合は「積み木」のように発達する

エアーズ博士は、文字の読み書きが苦手な子に対して「ひたすら読み書きを反復させる」という支援手法に疑問を持ち、その土台に何があるのかを研究しました。 言葉の遅れや手先の不器用さなど、目に見えやすい問題は「ピラミッド(積み木)の上の部分」にすぎません。問題そのものを直接トレーニングするのではなく、土台となっている「感覚・運動面へのアプローチ」こそが、発達を支える鍵となります。

「発達する」を英語で表すと develop になります。この言葉には「包み(包み紙など)を開く」という意味が含まれています。つまり「発達する」とは、「子どもの内側に包み込まれた可能性をひらいていく過程」そのものを指します。

ここで最も大切なのは、主語は常に「子ども自身」であるということです。

子どもは自ら育ち、変化していく力を持っています。私たち支援者や大人にできるのは、その成長に寄り添い、きっかけを促し導いていくお手伝い(サポート)です。

「主役は子ども」という視点を常に忘れず、一人ひとりの可能性を拓く支援を実践していきます。